2025.8.6
海洋への栄養塩類供給の取り組み
日亜化学工業株式会社(本社:徳島県阿南市、社長:小川裕義、以下「当社」)は、辰巳工場において、7月7日に栄養塩類の供給設備を稼働したことをお知らせします。
当社は、創業の頃より徳島の地に根差し、「環境を大切にしよう」という方針で、企業活動を続けてきました。希少生物の育成や環境保全の他、学生向けの環境教育にも取り組んでいます。この度、当社工場からの排水を利用して、より直接的に海の生物が住みやすい環境づくりに貢献します。
1970年代に水質汚濁防止法や瀬戸内環境保全特別措置法(瀬戸内法)が施行され、栄養塩類を抑制する動きが高まりました。その結果、徳島県沿岸でも水質改善が進み、赤潮の発生が減少しキレイな海になりました。
一方で、海藻類や魚類の生育に不可欠な窒素やリンなどの栄養塩類が不足することとなり、ノリ類・ワカメ等の海藻類の色落ちや生長不良が発生し、現在では漁業生産量の減少が問題となっています。 法律が施行されてから約50年間、当社はキレイな海にするために工場排水の濃度を下げることに注力してきましたが、これらの問題を受け、自然が求める環境にするため栄養塩類の供給設備を新たに設置し、排水に含まれる栄養塩類の濃度を上げる取り組みを開始しました。
今後は、徳島県や福村漁業協同組合とも協力しながら排水濃度を確認し、栄養塩類の供給により海の生物多様性と生物量を確保し、地域経済全体の活性化に漁業面からも貢献してまいります。
日亜化学工業株式会社
広報担当
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